大阪府が条例改正で18歳未満とは“真摯な交際”以外禁止へ 課題は「少年への罰則」と専門家

大阪府が条例改正で18歳未満とは“真摯な交際”以外禁止へ 課題は「少年への罰則」と専門家
 大阪府が「青少年健全育成条例」の改正案を今月議会に提出する予定で、改正案では18歳未満との交際は“真摯な交際”以外は違反となる。

これまで大阪府の「青少年健全育成条例」はほかの都道府県に比べて違反した場合の処罰要件が厳しく、逮捕・書類送検に至るまでが困難だったため、対象の拡大が条例改正の狙いとなっている。

具体的には、現行の条例が「お互いの合意があれば処罰対象外(脅す、ウソをつくなどの行為がなければOK)」だったものが、改正後は「脅しやウソの言葉などがなくても、“真摯な交際”以外はすべて違反で、性的欲求を満たすことだけを目的としたわいせつ行為が禁止」となる。

青少年の心のケアも行なっているコメンテーターの明星大学准教授で臨床心理士の藤井靖氏は「つい『真摯な交際』の定義のあいまいさに目がいきがちだが、狙いは違反となる対象を拡大し、他の都道府県に合わせること。基本的には18歳未満との交際や性行為というのはダメだよ、ということで厳しくルールを設けるというのは青少年の被害を少なくするために、大前提として必要」と改正案の狙いについて説明し、「ちなみにここでいう『交際』というのは基本的に性行為を指している」と続けた。

 「“真摯な交際”以外すべて違反」という趣旨の一文が入った背景については「結婚を見すえて真剣に付き合っているという方たちも全体からすると極めて少数ながらいるので、あくまでも例外として除外の余地を残しているということだと思う。2022年には18歳に引き上げられるが、現行の民法では親の同意があれば16歳で結婚できるので」と解説した。

改正の意義については「人の心は目には見えないので、“真摯な交際“の明確な定義は難しいし、他の都道府県における裁判事例を見ても、『これがなぜ真剣な交際だといえるのか』という意味で議論の余地がある判例は多い。一方で僕らが子どもたちから相談を受け心理カウンセリングをしている中では、性的な相談の中で『真剣な年の差交際で悩んでいる』というのは男女問わず確率的には非常に低い。性被害とか望まない妊娠をしてしまったというような、どんなに拡大解釈してもいわゆる“真摯な交際”ではない中で性行為をしてしまって、結果として子どもたちが被害を受けるというのがものすごく多いので、そういう意味で“真摯な交際”以外の対象をなんとかしようという趣旨は、理にかなっているかなとは思う」と評価した。

これを受けてキャスターを務めるフリーアナウンサーの柴田阿弥も「“真剣交際”という価値観が人によって違いすぎるため、線引きが難しいため気になってしまうのですが、改正の経緯を見ると今まで守られなかった青少年がいるからということであれば意味があるのかな」と藤井氏に賛同した。

また藤井氏によると、ひとくくりに“子ども”といっても相談を受けるケースは様々なようで「子どもにもいろいろと個人差があるし、例えば年齢で考えても小学生とか中学生であれば判断能力の低さに乗じた大人の力や心理的圧力で、みたいなことはあると思うが、高校生で16歳とか17歳とかになったときに総じて判断能力が低いかというとそうとも言い切れない。僕の相談事例の中では子どもの側が金銭的なものや自分の利益のためにという場合もあるし、あるいは金や物などの目に見えるメリットがなくても自分から進んで性的な関係を持っているということも少なくない」と指摘。

少年・少女への罰則やペナルティについても「20歳未満は少年法の範疇であって、成長過程であることを勘案すると『大人が罰を受けるのと同じように子どもに罰を下すのはどうか』という考え方はあると思うが、行為として何かしら法に触れる事柄に関与してしまったときに、子どもの側にも何らかのペナルティとか罰則が必要なのではないか、ということも考えなくてはいけない。今は高校生だと学校外で起こったことは停学とか退学の対象外になることが多いので、全体の違反件数を減らすには、抑止力という意味でもそういう視点も必要かなと思う」と現状には課題があるという認識を示した。

パパ活防止のためにもこういうことは必要な気はしますね。

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