1世帯30万円「正直ありがたい」「大家族は不足」 政府方針に悲喜こもごも

1世帯30万円「正直ありがたい」「大家族は不足」 政府方針に悲喜こもごも
1世帯30万円「正直ありがたい」「大家族は不足」 政府方針に悲喜こもごも

人通りがまばらな浅草・仲見世通り商店街

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、収入が減った世帯を対象に、1世帯当たり30万円を給付する「現金給付策」が示された。「ありがたい」「30万円ではどうにもならない」。客足の減った観光地の自営業者や、劇団員らからは賛否の声が上がった。

外国人観光客らの減少で大きな打撃を受けている東京・浅草。和菓子店には休業を知らせる張り紙が張られ、営業している居酒屋も空席が目立った。和風小物などを扱う「大丸衣裳店」の大森章二社長(61)は「先が見えず、今後は神のみぞ知る状態。限定的な30万円ではなく、強制的に店舗を閉鎖させる代わりに、所得の8割を支給するぐらいの方策を考えてほしい」と話す。

ピアノ講師をしている横浜市の杉山美穂さん(45)は30万円の支給について「正直、ありがたい。ただ、あっという間になくなってしまうと思う」と話す。杉山さんは夫を亡くし、高校3年の長男と2人暮らし。4月は長男の進級で普段より教材費がかかるなど出費の多い時期でもある。

音楽教室から業務委託される形などで働いてきたが、3月は全てのクラスがキャンセルとなった。委託元から補償はある見込みだが、現在は貯金を取り崩してやりくりしている。「息子も受験を控えて教育費もかかる。世帯につき30万円なので、家族が多い人は割に合わないと感じると思う」と話す。

東京都内の劇団に所属する女性(55)も「マスク2枚で終わりかと落胆していたので、とりあえずはよかった」と歓迎する一方、「自粛がいつまで続くのか分からない状況で給付が1回きりではどうにもならない」と話した。劇団は3、4月の公演が延期になったほか、都立学校の再開が5月以降に延期になったことで、学校公演もキャンセルの連絡が入り始めているという。「劇団員は個人事業主なので、公演がなくなると収入に直接影響してくる。一番不安なのは先の予定がまったく立たないことだ」と訴えた。

「私たち外国人も税金や年金を払っているので、日本人と同じような対応をしてほしい」。東京都大田区に住むネパール人男性、ニマル・ラマさん(31)は訴える。ラマさんは2013年10月、留学生として学費など百数十万円を支払って来日。専門学校卒業後、都内のホテルに正社員として就職し、生活は安定してきたはずだった。

しかし、東京オリンピック・パラリンピックの延期もあり、勤務先の客足が激減して、3月は普段よりも3日ほど休みが増えた。4月も出勤が6日減ることが決まっており、その分、給料が少なくなる。ラマさんは「感染の影響が長引けばホテルが潰れてしまうかもしれない。現金をもらえればありがたい」と不安を打ち明けた。

これでどうにかなればいいのですが。

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